小山裕史はベースボールマガジン社を逆恨みしていました

自著を初出版してくれた会社を逆恨みしていました

無名の一般人の初出版は著作権買取が現在でも常識です

小山裕史はベースボールマガジン社を恨んでいました。

これは1985年に出版された「トレーニング革命」の著作権買取が原因です。

この当時小山裕史は同書の出版を多くの出版社に持ち込んでいたそうです。ところが出版してくれる会社はありませんでした。当時小山裕史は現役のボディビルダー兼ワールドウィングの経営者ですが世間一般では全く無名の一般人でしかありませんでした。(この時代は現在と違いボディビルはスポーツとしてすら認められていなかった)

これは現在でもそうですが無名の一般人が書籍を出版する場合著作権買取が一般的です。ただし自費出版は除きます。ただこの当時は自費出版では出版しても商業出版のように書籍は流通しませんでした。(現在では自費出版でも流通は可能)

ところがこの書籍を出版してもいいという出版社が現れます。

ベースボールマガジン社です。

ただし条件があります。

著作権買取です

当然ですが小山裕史はこの条件を受け入れて「トレーニング革命」は世に出ました。

同書の出版により小山裕史は著名なスポーツトレーナーになったのです

トレーニング革命は売れました

さらに同書は売れました。これはこの当時スポーツの世界でウエイトトレーニングがアスリートの体づくりに効果的だとする認識が出はじめていたのですが具体的な方法論が全くありませんでした。

要するに「なにをどうすればいいのかわからない?」この状態だったのです。

これに対し「トレーニング革命」はこれに明快な回答を与えたのです。

この本は非常にわかりやすくウエイトトレーニングの基本を説明しています。現在でもこれに関しては同書を超えるもは出ていないのが現実です。

事実「トレーニング革命」は分かりやすいだけでなく非常に読みやすい本です。この本を読めば小山裕史に文才があることが分かります。

小山裕史は元々はかなり高い文才がある方です。分かりやすく、読みやすく、理解しやすい文章を書く能力は高いものがあります。

これを知っているだけに「新訂版新トレーニング革命」を読んだ時は非常に失望が大きかったです。これは当時「新訂版新トレーニング革命」を読んだ方の多くが感じたことです。

当然ですが「トレーニング革命」は版を重ねて売れます。

もしかすると小山裕史が著者では最も売れた本ではないでしょうか?

当然ですがこれによりベースボールマガジン社の売り上げに貢献します。

重要なことなので書いておきますが「トレーニング革命」の出版さらに同書が売れた関係で鳥取のワールドウィングに「ウエイトトレーニングを指導してほしい」と全国からアスリートが訪れるようになります。

当然ですが小山裕史とベースボールマガジン社はWinWinの関係です。

この状況で小山裕史はベースボールマガジン社を恨むようになります

同社が出版をしてくれなければ小山裕史は無名の一般人のままでした

ところがこの状況に小山裕史は強い不満を持つようになります。

著作権が買取ではなければどれだけの印税が入ってきたのか?

著者である小山裕史には「トレーニング革命」がどの程度売れたのか情報は入ってきていたよいうです。これで印税収入であった場合の計算をしたところ10万円をはるかに超える金額になったそうです。事実「トレーニング革命」は当時かなり売れています。ちょっとした「およげ!たいやきくん」状態になっていたそうです。

しかしベースボールマガジン社が出版してくれたおかげで自身の知名度も向上し(この時代本を出版することは社会的地位の向上に繋がっていた)ビジネスにも大きく貢献してくれたのです。上記しているように全国から「ウエイトトレーニングを指導してほしい」とアスリートが鳥取のワールドウィングを訪れるようになりました。

ところが全てを独占しなければ気が済まない異常性格者小山裕史が本領を発揮します。

「ベースボールマガジン社が著作権買取をしなければ自分にはかなりの印税が入ってきていた」と同社を逆恨みしていたのです。「新トレーニング革命」「新訂版新トレーニング革命」の出版が講談社であったのもこれが関係していると考えます。この2冊の本の出版時には小山裕史はスポーツ界でウエイトトレーニングの権威になっていました。

しかしこれはすべてベースボールマガジン社が「トレーニング革命」を出版してくれたからこそ実現したことであって、同社が出版してくれていなければ同書は日の目を見ず小山裕史も無名の一般人のままだったことは明白です。

小山裕史がどういう性格の持ち主なのかはこのエピソードでかなり納得がいくのではないでしょうか?

私がこの話を聞いたのは1990年代の初期のことです。

当然「新訂版新トレーニング革命」発表前のことです。

私は当時山口県在住で日本ボディビル連盟加盟のスポーツクラブに通ってウエイトトレーニングをしていました。鳥取県とは同じ中国地方です。山口県ボディビル連盟に小山裕史と親しい関係者がいてその方からこの話は聞いています。

 ちなみにこの方から勧められて「トレーニング革命」を購入して読んでいます。(ただこいつもかなりロクな奴ではなかった)