れいわ新選組公約

今回の参議院選挙でれいわ新選組という政党が支持を集めています。
代表は山本太郎です。
この政党の選挙公約について私の意見を書いておきます。

まず私個人の山本太郎に対する考えを書いておきます。
この方は多くの街頭演説を行って支持を広げてきた。このような面を持っています。
有権者の声を直に聞く。この姿勢に関しては高く評価しています。
政治献金を短期間で2億を超える金額を集めた。
当然ですが、これも評価しています。
山本太郎は野党ですので企業献金でこれだけの金額を集めたわけではないと考えます。
もっと言えば、ほぼ個人献金でこれだけの金額を集めたと考えます。
これを可能にしたのは山本太郎の演説の力、自民党安倍政権に対する失望が大きいと考えます。
しかし、山本太郎の政治に対する姿勢には疑問があるのも事実です。

下記はれいわ新選組のHPの政策に対する私の意見です。
https://v.reiwa-shinsengumi.com/policy/

消費税は廃止

物価の強制的な引上げ、消費税をゼロに。
初年度、物価が5%以上下がり、実質賃金は上昇、景気回復へ。
参議院調査情報担当室の試算では、消費税ゼロにした6年後には、
1人あたり賃金が44万円アップします。

消費全廃止を訴えています。さらに山本太郎は演説でマレーシアで消費税が廃止されたことをあげています。
まずマレーシアの事例ですが、これに関しては新たな税制が発生しています。
ようするに消費税は廃止。代わりに新たな税制度が発生。
これでは同氏が主張するような消費税廃止は、まやかしでしかありません。
さらに財政赤字が拡大しています。
マレーシアで消費税廃止を主張しているのは「絵に描いた餅」でしかないのが現実です。
「参議院調査情報担当室の試算」とありますが、この試算が正確な数字であれば自民党が実行に移しています。
民主党政権が誕生したとき「埋蔵金がある」と主張していましたが、それと同じです。
これに加えて消費税増税は財務省が主導した政策です。
財務省より参議院調査情報担当室の主張が信用できる根拠の提示がありません。

安い家賃の住まい

敷金・礼金などの初期費用や家賃、高くないですか?
空き家、中古マンション、団地を活用し、
全ての世代が初期費用なし、安い家賃で住める公的住宅を拡充します。

空き家を利用して安い住居を実現するという主張は理解できます。
しかし、何故空き家になっているのか考えているのですか?
空き家になっている部屋は現在でも家賃が安いのが現実です。
つまり政策としてはじめなくても元から安いのです。
さらに「全ての世代が初期費用なし、安い家賃で住める公的住宅を拡充します。」このようにあります。
日本を社会主義体制に変換するつもりなのですか?

奨学金チャラ

555万人を奨学金徳政令で救います。
返済に充てる予定のお金は、必要な消費に廻していただきます。

優秀な学生の奨学金をチャラにするのは理解できます。
しかし、そうでない学生の奨学金を税金でチャラにする必要がどこにあるのですか?
「返済に充てる予定のお金は、必要な消費に廻していただきます。」このようにありますが消費に廻すかどうか個人の判断でされることです。国に強制する権利はありませんし、返済の必要のなくなった奨学金が消費に廻る保証はどこにもありません。
返済の必要のなくなった奨学金を消費に廻し結果税金の増収と考えているのでしょうが、これも「絵に描いた餅」でしかありません。

全国一律!最低賃金1500円「政府が補償」

最賃1500円でも月収では24万円程度。
決して高すぎる賃金ではありません。現状が酷いだけなのです。
これまで政治主導で壊してきた労働環境や処遇を改善するためには、
賃金の最低水準を強制的に引き上げる必要があります。
中小零細企業に影響がない様に、不足分は国が補填。
最賃との整合性をかんがみ、生活保護基準も引き上げます。 年収200万円以下世帯をゼロに。
地方活性、景気回復、東京一極集中是正の切り札です。

これを実現するための具体案の提示がありません。
この政策を実現した場合、企業は人件費が高騰します。
今話題のコンビニエンスストアの店舗の多くが赤字転落し閉店に追い込まれるか人件費が増えた分、価格に転化し結果として過度のインフレ(物価上昇)が発生する可能性が高いです。
実質賃金の低下につながる可能性さえあります。
「中小零細企業に影響がない様に、不足分は国が補填。」このようにありますが、これでは上昇した賃金を国が税金で補てんするということです。
どこに、そのような財源があるのですか?
さらに「地方活性、景気回復、東京一極集中是正の切り札です。」これも一切の具体案の提示がありません。
当然ですが、これも「絵に描いた餅」でしかありません。

公務員を増やします

保育、介護、障害者介助、事故原発作業員など公務員化

「公務員の数を減らせ」という政治家もいますが、
実際は世界から見て日本は公務員の数が少なく、現場は過酷です。
1万人あたりの公務員数をみると日本は、
英国の約3分の1、米国の約2分の1です。
公務員を増やす。安定雇用も経済政策です。

これも具体案の提示がありません。
公務員を増やすということは税金の支出が増えるということです。
当然ですが現在の日本のどこにそのような財源があるのですか?

一次産業戸別所得補償

食糧安全保障は国を守る上で最重要事項。
あまりに低くすぎる食料自給率を100%目指し大改革。
第1次産業に就けば安定した生活が送れるよう政府が戸別に所得補償します。

これも具体案の提示がありません。
「第1次産業に就けば安定した生活が送れるよう政府が戸別に所得補償します。」これもそうです。
当然ですが現在の日本のどこにそのような財源があるのですか?

災害に備える

防災庁を創設。
実際に復旧・復興に取り組んだNPOなどの方々も雇用し、
そのノウハウを蓄積、有事に備えます。
災害時、実態に合った最大限の取り組みを、
国として行える組織作りを始めます。

これも抽象論でしかありません。
災害に備えるのであれば自衛隊を活用することが一番現実的だと考えます。
「防災庁を創設。」とあります。しかし、自衛隊の指揮権は防衛省にあります。このような政策を実現した場合自衛隊の指揮系統の混乱により、日本の防災能力は低下すると私は考えます。
「実際に復旧・復興に取り組んだNPOなどの方々も雇用し、」このようにありますが、この方達は平時には何をすればよいのでしょうか?
上記していますが、このようなことは自衛隊に任せればよいだけです。
さらに、これも新たに国が雇用することを前提としています。当然ですが、どこにそのようなことをできる財源があるのですか?

コンクリートも人も
?本当の国土強靭化、ニューデイールを?

公共事業のより大きな枠組み「公共投資」でみると、
橋本総理から小泉総理までの10年の間に予算は半減。
何かと悪者にされる公共事業・公共投資ですが、
雇用や防災を考えれば必要不可欠。
防災対策だけでなく水道、鉄道などの公共性の高いものは国が主導し、
積極的に支出します。

これも財源の根拠を示していません。

お金配ります
?デフレ脱却給付金・デフレ時のみ時期をみて?

この政策ならば、確実にデフレ脱却は出来ます。
一人あたり月3万円を給付。二人ならば月6万円、4人ならば月12万円。
インフレ率2%に到達した際には、給付金は終了、
次にデフレ期に入った際にまた再開します。

これも財源の根拠を示していません。

国が国民にお金を配る?
支離滅裂も極まれりです。

財源はどうするの?
~デフレ期にしかできない・財政金融政策~

日本総貧困化を防ぐためには、まとまった財源が必要です。
財源は税収、が一般的ですが、私は、
デフレ期には別の財源も活用します。
新規国債の発行です。確実に足りない分野と人々に大胆に、
財政出動を行い、生活を支え積極的に経済をまわします。
経済成長すれば当然、税収は増えます。
国債発行は無限ではありません、リミットがあります。
インフレ目標2%に到達するまで、です。
到達後、金融引き締めで増税まで必要な場合には、
税の基本(応能負担)に還ります。
法人税にも累進性を導入します。

「デフレ期には別の財源も活用します。新規国債の発行です。」
国債の発行額が多く返済が苦しくなっているから消費税を10%に増税するのです。
今以上の国債発行は将来への負担の押しつけです。
「到達後、金融引き締めで増税まで必要な場合には、税の基本(応能負担)に還ります。法人税にも累進性を導入します。」
ようするに増税するということですね!
同時に減税すると主張しているのは嘘ということですね!

真の独立国家を目指します?地位協定の改定を?

沖縄・辺野古基地建設は中止。普天間即時の運用停止。
在沖海兵隊にはカリフォルニア等への移転をお願いし、
これまでの駐留経費と同等の費用を日本側で持つことを前提に、
米国側と再交渉。沖縄の民意を尊重します。
費用負担が厳しければ、必要分の米国債売却を検討。
対等な同盟関係を築けるよう、真正面から取り組みます。

理想論の羅列です。
独立を担保するには軍隊が必要なのが国際常識です。
「沖縄・辺野古基地建設は中止。普天間即時の運用停止。在沖海兵隊にはカリフォルニア等への移転をお願いし」
このようなことを実現した場合、中国が沖縄に進行するのは目に見えています。
「沖縄の民意を尊重します。」
これは沖縄県で実施された住民投票を指していると考えます。
住民投票は法的拘束力が一切ありません。
個人の理想論で政治をしないでください。
この方の理想論が実現した場合、日本に領土的危機が訪れるのは確実です。
さらに多くの日本人の身体、財産に危機が訪れるのも確実です。
「真の独立国家を目指します」言っていることと、やろうとしていることは真逆です。

「トンデモ法」一括見直し・廃止

TPP協定、PFI法、水道法、カジノ法、漁業法、入管法、種子法、
特定秘密保護法、国家戦略特別区域法、所得税法等の一部を改正する法律、
派遣法、安全保障関連法、刑訴法、テロ等準備罪など

これらの法案をひとくくりに「トンデモ法」と断言しています。
これらの法案は一つ一つ慎重に議論していかなければならないのが現実です。
この方の発想のほうが、よっぽどかトンデモです。

原発即時禁止・被曝させない ~エネルギーの主力は火力~

この先、南海トラフ、東海地震、首都圏直下などの大地震がくると言われるなか、
原発は安全を保てるのか?その答え合わせは大地震の後になります。
つまり、その大バクチに負けた際の費用負担は皆さんの税金です。
事故が起これば、国土を半永久的に汚染し、
人々の生業を奪う発電からは撤退。国の積極的投資で日本の廃炉技術を世界最先端に。
エネルギーの主力は火力。自然エネも拡大します。
東電原発事故による被災者・被害者への支援の継続、拡充を

原発が嫌いなのは理解できます。
私も原発は好きではありません。
しかし、日本が何故エネルギー政策の中心に原発を持ってきたのか勉強不足です。
「エネルギーの主力は火力」とありますが日本のタンカーが襲撃された事実はどうなるのですか?
安定して石油の輸入ができないことが証明された事件です。
「自然エネも拡大します。」これが原発の代替にならないことは証明されてるのではないでしょうか?
この部分に関しては国民の不安を煽っているにすぎません。
原発を否定するのは自由です。しかし、原発に代わるエネルギー政策を提示していません。
原発を否定するのであれば、それに代わるエネルギー政策を提示する責任があります。

内容については読まれた方の判断にお任せいたします。

気が向けば続きを書きます。